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腐女子主婦の読書キロク

30代主婦で腐女子が読んだ漫画やら小説やらをを淡々とキロクしていきます

【BL感想】どうせ掘るなら深い穴。りーるー みんなが優しい。優しい世界。

あらすじ

都会から出戻った大樹は実家でレンコン作りを学び始めたばかり。姉の夫であり幼なじみの豪を思いながらトラックの中で耽る自慰を、自己嫌悪しながらも止められずにいる。そんな秘め事を見ていたのは、農家の若手支援のため東京から出向してきたという男・岩清水。そのやさしい顔に似合わない強引さで、大樹の体は翻弄されてしまう。岩清水の存在は、しだいに大樹の心にも変化をもたらして――。

ネタ漫画かと思っていますた

すいません、タイトルがタイトルなものだからネタ漫画なのかと油断していました。
しかし、最近はタイトル釣りっていうか、ネタ漫画だと思って手にとったらガツンとやられるということが多いですね。

嬉しい誤算です。

最初に「腰がいたい」ってセリフで始まるのもネタと思った私は本当に腐っております(笑)

りーるー先生はこれが商業誌初作品だそうですが、そうは思わせない素晴らしい完成度でした。

大樹くんはええこやで。

大樹くんは本当はだれよりレンコン農家を愛してるにもかかわらず自分の性のマイノリティが田舎で暮らすには難しいと考えて、東京にでていってたわけです。
しかも自分の好きな人は姉・ゆかちゃんの夫という。
母屋の横に姉夫婦が家建てて住んでる的なノリもわかるし、農家の若手支援で都会の人が出向してくるなどの田舎あるあるリアリティを与えてますね。

田舎的飲み会のノリとか素敵です。

エロも忘れてませんよ

そんなリアリティと一緒に注目なのが、エロです。
1話に1回エロがあるのは、電子配信だったせいなのかな。

プリプリのお尻と農家ゆえなのか筋肉質で受けも攻めもいい身体しています。

攻めが甘々と受けの大樹くんを甘やかしていて、その甘やかしに素直にならない、自分でどうにかしようとする大樹くんがとても素敵です。

岩清水(攻め)が大樹くん姉夫婦に関係がバレた時もきちんと真正面から引き受けるところも本当に素敵。
現実と幻想のバランスがめちゃくちゃいい。
この部分のおかげで切なさや不安が加速して読み応えがすごく出ました。

お姉ちゃんもいい子です。

なぜかBL漫画にでてくる女子を評価する私。
今回の当て馬女子は大樹くんのお姉ちゃん・ゆかちゃんです。

設定的には本当色々やばいわけです。姉で、大樹くんの想い人・豪くんと結婚してるわけですもの。

でも途中で岩清水と大樹くんの関係に気づいた時に、大樹くんにこんなことを言います。

「大ちゃんは、本当はこの仕事好きだよね(中略)
…なのにずっと押し殺してた
…理由があったんだよね」

ゲイである家族を持つというのは自分にとっては空想の世界でしかないのですが、ここまで優しく相手を思いやれるなんて本当に素敵なことです。

そして、お姉ちゃんの相方・豪くんは、途中若干私をイライラさせましたが、最後に自分とゆかちゃんが「ガンガン子供産むから」といって大樹くんが田舎の農家の長男としてできない役目を担うことを言ってくれるわけです。

みんなが優しい。

こんなに優しい。

優しい世界。

このタイトルでそんな感情を抱かせるなんて…本当に嬉しい驚きでした!

りーるー先生の次回作も楽しみです。